戻る
平成15年度エル・ネット「オープンカレッジ」実施状況

2.大学独自収録について
 
  平成13年度より、大学独自収録方式による番組収録を実施した。これは、大学が主体となった収録体制により、低コストで効果的な講座を提供することをねらいとしたものである。ここでは、本年度独自収録を行った19大学の事例を紹介する。

1. 岩手大学
  『啄木の魅力、賢治の魅力』(4講義)
     10〜12月にかけて、学内や学外にて、7回の撮影を行った。11月から撮影分ビデオテープのカット繋ぎ、12月から編集作業に入り、1月に修正作業が完了した。この事業により番組制作のノウハウを学ぶことができた。今後の課題として、撮影・編集等の要員の養成等について検討したい。

2. 東北大学
   『IT遠隔教育デザイン論』(4講義)
   9月に収録・編集を行った。新設のISTUスタジオ設備を用いて、一貫したテレビ放送用コンテンツ作りを市内のプロの技術指導を受けながら行った。

3. 新潟大学
  『分かりやすい腎臓病』(4講義)
   9月に、本学のMINCS室で、収録・編集を行った。収録、編集ともに順調に行われた。今後の課題として、より多くの方に見ていただくしくみが必要であること等があげられる。

4. 長岡技術科学大学
  『ビジネスモデルと町おこし』(4講義)
  8月に、大学内外にて、取材・収録・撮影を行った。音声・照明等に関し、技術的な面
について、長岡市及び近隣有識者の支援や助言により、製作作業を進めることができた。
今後の課題として、講義収録や編集作業に関し、講師やスタッフの技術的、時間的な負担
が多いため、独自収録の技術向上、および収録・編集機器の充実等があげられる。

5. 京都大学
  『環境保全にはたす農業の役割』(4講義
   協議会を、講師、編集スタッフの教員、協力農家で構成し、企画・収録・放送を大学教員、学生による補助により実施した。10〜11月にかけて撮影を行った。

6. 岡山大学
  『海辺の小さな生き物たち』(4講義
   10月に、大学内の施設を利用して、収録を行った。撮影、編集機材及びスタッフは学外から調達した。今後の課題として、学内に撮影や編集機材を整備すること、スタッフの育成等があげられる。

7. 徳島大学
  『ウエッブサイトデザイン』(4講義)
   徳島大学大学開放実践センター教官を主たる構成員として、協議会を構成。12〜1月に収録・編集、チャット受講者の事前交流を行った。

8. 愛媛大学
  『野外調査が解明する愛媛の地域文化』(2講義)
   10月に、大学学内で収録を行った。講義収録と編集作業は、技術面、設備面、並びにスタッフの面で、専門の業者に依存した。そのため、限りある予算の中では、より良い番組作りには限界があった。愛媛VSAT局から発信を行った。

9. 八戸大学
  『まちをつくり、育て、みがく−地方都市の挑戦−』(4講義
   9月の2日間にわたり、八戸大学総合研究所市内オフィスのリカレントルームにおいて、収録を行った。11月に青森県総合学校教育センター(VSAT局)から発信した。収録前に講師との打ち合わせ、担当者間での事前計画を綿密に行った。学生に補助をさせることによって、マルチメディア技術の習得実践の場となり、教育的効果も得られた。今後の課題として、収録時の講師の背景に工夫が必要であったこと等があげられる。

10. 常磐大学
  『今、求められる「犯罪被害者」への理解と支援』(3講義)
   10月の常磐大学生涯学習センターが主催する公開講座を収録し、エル・ネット「オープンカレッジ」とした。収録は公開収録の形態で進められ、講師は収録後の放送も意識しながら、講義を展開した。11〜1月にかけて、本学職員(AVエンジニア)と学生アルバイトで、番組を編集した。収録や編集を、本学のスタッフや設備で行ったため、低コストで簡便に行うことができた。

11. 上智大学
  『現代福祉の視点−少子高齢化社会、地域、障害のアングルから』(3講義)
   7月、8月の2回の事前打合せを経て、9月の3日間に収録を行った。11月に編集作業を終了した。TVセンターでの収録により、クオリティーの高い作品にできあがった。

12. 創価大学
  『学問と人生』(4講義)
   8月に、本学の夏季大会講座の一部講座を学内にて収録・編集した。収録に関しては、学外の専門会社のスタッフに依頼したため、有償となった。映像、音響ともに高水準のできばえであった。通信教育部の学生には、受講とレポート作成を単位認定した。今後の課題として、双方向性を高めるための工夫等があげられる。

13. 女子美術大学
  『絵画・デザイン制作の理論と実際(初級)』(4講義)
  9〜11月にかけて、収録・編集を行った。

14. 佛教大学
  『京都と暮らしとまち−京都らしさを求めて−』(4講義)
   7〜12月にかけて、講義の映像収録を京都市内にて行った。12月に講義収録、11〜1月にかけて編集を行う。作業は、カリキュラムデザイナーの支援を受けながら、すべて、本学の教職員で行った。今後の課題として、技術習得のための人材育成や、教材映像制作への全学的な支援体制の整備等があげられる。

15. 山野美容芸術短期大学
  『高齢社会を活性化する美容福祉』(4講義)
   学外の専門プロダクションに依頼し、9月に撮影収録、10月に編集し完成させた。

16. 久留米信愛女学院大学
  『地域で担う子育て』(4講義)
   9月に、本学において開催される公開講座を収録した。10月に編集作業を行い、この段階で、公開講座では述べきれなかった点を補足説明し、学習者の理解を深めるように配慮した。11月に、テープを完成させた。

17. 静岡・常葉学園大学
  『スローライフのまちづくり−生涯学習のまち・掛川の新たな展開』(2講義)
   11〜12月にかけて、自治体との共同研究事業を基にした講座を収録した。1月に、静岡県総合教育センター(VSAT局)より配信し、宮崎県都城市コミュニティセンターとテレビ会議システムで結び、リアルタイムでの質疑応答を含めた公開講座を実施した。今後の課題として、番組収録やライブ放送の際に対応できる制作スタッフ、サポート組織の育成等があげられる。

18. 琉球大学・島根大学
  『海流の文化を探る−琉球から出雲へ』(4講義)
   11月の「まなびピア沖縄2003」開催時に、ライブによるプレ講義を全国に発信した。12月に独自収録し、1月に編集、完成させた。

19. 名古屋産業大学・名古屋経営短期大学
  『カラーセラピーの世界をのぞいてみよう!』(4講義)
   10月に収録・編集を行った。本講座の諸事業を、担当講師、専門家の収録スタッフ、学生スタッフで実施した。今後の課題として、学生スタッフの関与度を、さらに大きくする必要があること等があげられる。


戻る