.生涯学習におけるeラーニングの活用事例


実践事例9.わかやまインターネット市民塾


   わかやまインターネット市民塾は、平成16年11月NPO法人としてスタートし、今年2月の発足記念イベントで正式にお披露目をした。インターネット市民塾は、富山で始められた取り組みで、一般市民が自ら持つ知識・能力を広く一般に広める場として活用されている。和歌山でも、同様に、一般市民が簡単に受講でき、また教える場として、次第に認知され始めている。現在、開講中の講座では、たとえば、農家の主婦が教える和歌山特産の具入り味噌『金山寺味噌づくり』講座は、母から子へと伝えられてきた昔ながらの作り方をわかりやすく動画で紹介している。また、昨年、世界遺産に登録され、注目されている『熊野古道を歩く』講座では、実際に古道沿いに住む「かたりべ」である講師が「e−かたりべ」となって、古道沿いの風景などを写真・地図や動画を使ってわかりやすく、紹介している。この春には、講師と一緒に熊野古道を歩くスクーリングが予定されている。インターネット上の講座では、講師も受講者も自分の時間に合わせて、講座を準備し、受講することができる。また、掲示板などを使って随時、講師と受講者とが意見交換できる場もある。これらの工夫によって、多様な生涯学習のテーマに対応できるプラットフォームとして、さらに、地域のコミュニティの活性化に役立つ仕組みとして、わかやまインターネット市民塾をこれからもますます活用していただきたいと願っている。

(わかやまインターネット市民塾理事 道本 浩司)