.国内における最新の学習資源提供機器利用調査

教育活用実践事例調査(2)
〔教育機器・システム〕 《e-ラーニングなどのインターネット利用遠隔教育》
〔一般向け情報通信機器・システム〕 《携帯情報端末》
テレビ電話機能付携帯電話等

情報収集力を養う

(1) 機器機能
  ・テレビ電話機能が付いた第三世代携帯電話。11万画素のカメラを搭載し、静止画・動画の撮影ができる。撮影した静止画はメールに添付して送ることができる。
・キーボード付き本体とワイヤレスハンドセットのセパレートモデルの第三世代携帯電話。35万画素のカメラを搭載し、静止画・動画の撮影、テレビ電話を行うことができる。最大384kbpsの高速パケット通信が可能。

(2) 教育機関の概要
   栃木県立栃木農業高等学校 生徒数538名。
 校内はLAN整備がされている。

(3) 活用目的
  ・生徒と技術者が、通信機器を利用してリアルタイムに情報をやりとりする。
・映像とともに質問し、技術者に効果的なアドバイスをもらう。

(4) 活用概要・対象者
   魚道の授業において、テレビ電話を利用して技術者への質問を行った。教員3名(教科担当1名、システム管理者2名)、農業土木科3年生40名が対象。

(5) 実践内容
 
 生徒が遠隔地にいる民間企業に勤務する技術者に、テレビ電話で自作の構造物を見せながら質問し(写真上)、アドバイスをもらった。他の生徒は、割り当てられているパソコン上に出力された携帯電話の画像を見た(写真下)。
(6) 学習効果
 
 以前は生徒がメールで技術者とやりとりをしていたが、一方的な通信方法であるため、タイムラグが発生し、学習には不向きであった。しかし、テレビ電話を利用したことで、生徒は最先端の情報を持った技術者の意見をリアルタイムに聞くことができた。また、カメラを動かしながら、さまざまな角度から模型を見せることができた。双方向の通信手段により、効果的な学習ができた。今回、画像を他のパソコンに出力したことで、生徒全員が技術者のアドバイスを聞くことが可能となった。
写真上・携帯電話で構造物を見せながら話す生徒
写真下・携帯電話画像をパソコン上にも出力

(7) 利用可能な活動と利用上の留意点
   今後は授業の中だけでなく、インターンシップなど校外に出て実習活動を行う際にも、生徒に持たせると安心だという教師の声もあった。
 また、夏休みなどの長期休暇時の課題学習などにおいても利用できれば、生徒はリアルタイムに教師から指導を受けることができるため、有効であると考えられる。

(8) 報告者
  栃木県立栃木農業高等学校教諭 藤野 康之 

(9) 資料提供
  株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ) http://www.nttdocomo.co.jp/
機器型名 携帯電話FOMA(ビジュアルネット)