3 質問紙調査

(4)都道府県・指定都市視聴覚センター・ライブラリーについての分析

研修の現状と今後に関して
A-1. 研修の重要性・必要性について
(研修の重要性・必要性について、どのようにお考えですか:複数回答可)

<人材育成、教職員の資質向上のために研修が重要であるとする意見が多く、重要性を否定する意見は少ない。これより、研修の重要性は非常に高いといえる。>

A-2. 予算確保の状況について
(ここ3年間の、貴機関における総事業費に対する研修のための予算の割合をお答えください)
・事業費に対する研修予算の割合の平均(N=23)
   平成12年度:4.85% (予算あり:69.57%)
   平成13年度:4.52% (予算あり:69.57%)
   平成14年度:5.01% (予算あり:65.22%)
<研修予算の割合は5%前後で安定しているが、各機関での予算確保の状況にはばらつきがある。研修予算を確保している機関の割合は7割弱と、他の機関と比較して低い。>

  A-3. 参考資料の活用状況について
(研修の企画・内容決定の際に、現在、参考にしている資料はありますか)

<参考資料を活用していないという意見が52.17%にのぼる。参考資料として「標準」の他、各県の視聴覚教育メディア研修手引書などがあがっている。>
  A-4. 「標準」の活用状況について
(現在、「カリキュラムの標準」を参考資料として活用していますか)


<4割の機関が「標準」を認知していない。「標準」の現在のメディア状況への対応の問題や、機関での研修業務の引継ぎの問題がその原因として考えられる。>

A-5. 研修内容決定の基準について
(研修の内容はどのような基準から決定していますか:複数回答可)

<習得すべき技能や受講者の要望、教育メディアの動向から研修内容を決定しているという回答が多い。また、21.74%の機関が現在、研修を実施していないと答えている。>

A-6. 研修の企画に際して参考となる資料について
(予算の確保、内容の決定の際にはどのような資料が参考になると思われますか:複数回答可)

<研修内容の根拠を求める意見が65.22%と多い。続いて、研修の事例の紹介を求める意見が多いが、これは主として現在、研修を実施していない機関からの要望である。>

B-1. 定員確保のための方策について
(研修の定員確保のための方策をお答えください:複数回答可)

<かなりばらつきのある回答結果である。各機関で独自の取組みを行なっていると思われる。その他という回答の大部は、研修を実施していないという機関である。>

B-2. 定員確保の状況について
(研修の定員確保の状況をお答えください:複数回答可)

<定員確保が上手くいっている機関と、定員確保に困難を感じている機関とに結果が分かれた。定員確保の難しい講座として、ビデオ教材制作に関する研修があげられた。>

C. 研修のニーズについて(自由記述からの集計、Nは各々の回答数)
ニーズが高い(N=18)
ニーズが低い(N=18)
将来的に必要(N=21)
動画(ノンリニア)編集(44.44%)
16ミリ映写機(83.33%)
インターネット(42.86%)
デジタル・プレゼンテーション(38.89%)
OHP(50.00%)
動画(ノンリニア)編集(38.10%)
コンピュータ全般(38.89%)
スライド(44.44%)
コンピュータ全般(38.10%)
ホームページ作成(27.78%)
ビデオ(27.78%)
Webでの映像の配信・受信(28.57%)
インターネット(22.22%)
映像のリニア編集(11.11%)
デジタル・プレゼンテーション(28.57%)
<ニーズが低いのは、OHPやスライドを使った研修である。ニーズの高い研修としてDTP研修、将来的に必要な研修として動画のノンリニア編集に関する研修があがっている。>

-1. 標準の必要性について
(研修カリキュラムの「標準」に類する資料は、必要であると思われますか。)


<「標準」を求める意見は83.33%にのぼり、その必要性は非常に高いといえる。>
-2. 研修科目の紹介の仕方について
(研修科目(講座)の紹介の仕方として望ましいものをお選びください)



<科目の大枠の提示を求める意見と、詳細の提示を求める意見とに分かれている。>

-3. 研修科目の分類方法について
(研修科目(講座)の分類の方法として望ましいものをお選びください:複数回答可)

<習熟度と習得すべき技能による分類を望む意見が多い。39.13%の機関が両回答を選択しており、この2つの基準を組み合わせた科目分類が求められているといえる。>

-4. 時間配分の目安の提示について
(「標準」に研修時間配分の目安は示されるべきであると思われますか。)


<研修にかかる正味の時間や日数によって研修の時間配分の目安を示すことが望まれている。>
-5. 評価方法の指針の提示について
(「標準」に研修の評価についての指針は示されるべきであると思われますか。)


<研修の評価の観点や基準が「標準」に示されることを求める意見が全体の78.26%を占めており非常に多い。>

-6. 研修事例の紹介について
(「標準」に研修の事例は示されるべきであると思われますか。)



<簡単な事例が付されることを求める意見が全体の60.87%にのぼり多い。すべてのセンター・ライブラリーが、なんらかの形で研修事例の紹介を求めている。>
-8. 研修の実施段階について
(従来の「標準」に基づく研修では、国、県、市の3段階を設けていましたが、今後の実施段階として望ましいものをお選びください。)


<従来どおり、3段階での研修を求める意見が65.22%と多いが、区分の必要はないとする意見も全体の34.78%にのぼる。>

-7. 「標準」の配布方法について
(「標準」の配布の方法として望ましいものをお選びください:複数回答可)

<Web上での公開を求める意見が非常に多いが、冊子配布の希望も65.22%と多い。大幅な改正は冊子で、小幅な改正や事例の紹介をWebで行うという対応が考えられる。>